M邸の造作工事がほぼ終了しました。
これは、ストリップ式の階段で、蹴込み板などが無いタイプです。
この後は、設備工事、電気工事、建具工事、ストーブ工事となります。
ひとりひとりが、自分の特性を発揮することで、安心して暮らして行ける社会を望んでいます。 出来るところから、ぼちぼち進めて行ければなぁ、と願っています。
柱の加工をしています。これはホゾ取りといって、土台や横架材などの横になる材に差し込む部分です。
手前のホゾの真ん中に、四角い穴が開いているのが分かるでしょうか?土台と柱の上に乗る横架材にも同じ位置に四角い穴をあけておいて、ケヤキで作った込み栓を建前のときに打ち込みます。建築基準法でもその強度が認められていますが、最近はほとんどが金物で済まされています。陰陽五行の法則でも、金生水といって金物のところには水が生じる訳で、金属は錆びやすくなります。また、金克木といい、金物と木は本来相性が良くありません。
最近のプレカットは、短ホゾと言って、4寸(約12センチ)の土台であっても、3寸(約9センチ)のホゾだったりします。
100年・200年の住宅を云々するのであれば、土台がへたっても、柱が下がらないように、通しホゾで芯持ちの柱を使うべきだと思うのです。
砕石地業と言って、基礎工事も大事な部分が終わりました。
「根切り」という表土を削り、古い地盤(地山ともいう)を出し、水平を取って、割グリという大きめの石を敷き詰め、展圧します。昔は機械がなかったので、「よいとまけ」という歌に出てくる「エンヤコラ!」です。
さらに40−0という小さめの砂利で、表面をならし、さらに展圧です。
この後は、ベタ基礎の配筋(拝金じゃない!)という作業で、鉄筋を20センチ間隔に並べて、それぞれを結束して行きます。そして家の土台がくる部分には、主筋というD13(鉄筋の太さ)の立上がりの鉄筋を、ベタの鉄筋から垂直に立てます。
この辺は面白いのですが、結構性格が出ますね。
S邸の基礎工事の様子です。
最近は様々な方法で地盤調査が出来るようになり、あらかじめ想定される地層状況に合わせた基礎工事を計画しますが、予想外の事もあります。
ここは、大泉というエリアですが、原始よりの浸食活動によって山が削られ、流されて来た石が、大きなまま残っているところです。
原村などは、比較的小さな石が多いのですが、地域によってその色にも特色があります。
地盤調査では、大きな石に当たると、固い地盤と評価され、石から外れたところは柔らかく評価されますので、併せてその土地に馴れた工事業者でないとリスクが高くなります。